謎クエストとは?
2025年のお正月明けから、ウーバーイーツの昼と夜のピークタイムに登場した新しい報酬制度、それが通称「謎クエスト」とよばれるものです。
このクエストは通常の日跨ぎクエストと併用可能で、効率的に稼ぎたい配達パートナーにとって注目の存在となっています。
※謎クエストが今後も継続されるかどうかは不明
謎クエストの特徴
謎クエストは以下の時間帯で発生することが確認されています(発生しない人もいる)
- 昼のピークタイム:11時30分–14時30分
- 夜のピークタイム:17時30分–21時30分
雨クエストに比べて対象時間が少し短いですが、3回ごとに報酬が支給される仕組みです。

具体的には、昼は2段階、夜は3段階に分かれており、例えば、9回クリアすると2000円前後の追加収入が得られます。このようなことから配達員にとって、効率的な稼働で報酬を底上げすることが可能になっています。
謎クエストが生まれた背景
謎クエストが導入された理由を紐解くと、2024年末から2025年初頭にかけて起きたウーバーイーツ配達市場の混乱が見えてきます。
このことから一部では謎クエストのことを「詫びクエスト」「詫びクエ」「差別クエスト」とも呼ばれていました。
配達報酬の低下
2025年のお正月期間中、配達リクエストの報酬が以前よりも極端に下がる現象が発生しました。
Uber Japanは公式に報酬水準を下げていないと発表しましたが、年末年始の需要増加に伴い配達パートナーが急増した結果、AIによる需給調整(ダイナミックプライシング)で報酬が下がった配達リクエストが多かった、その一方で高単価の配達リクエストもあったと推測されています。
配達の遅延と廃棄の増加
報酬低下の影響で配達パートナーが配達リクエストを拒否する(蹴る)ケースが激増、以下の問題が発生しました。
- 注文した料理が1時間以上経過してから配達される「熟成案件」の増加
- 配達パートナーが高報酬案件(通称クジラ案件)を狙う傾向
- 単価の低さから、そもそも配達員がリクエストを受けない
- レストランでの廃棄の増加
- 注文者への遅配やキャンセルが頻発

全員が損をする悪循環
このような状況では、レストランは商品の廃棄が増える、注文者は料理が届くまでの時間が長くなり、不満が高まる、配達パートナーは報酬の低下で収入が不安定になる…
結果として、誰も得をしない状態が続きました。
当然SNSでは低単価の配達リクエストによる配達員の不満が蔓延、お客様(注文者)からの不満も爆発、加盟店から不満の声も上がり、yahooニュースにもなるほどの大炎上になりました。

謎クエストの目的
謎クエストは2024年末から2025年初頭にかけて起きた悪循環を断ち切るためにウーバー運営が行ったひとつの施策と考えられています。
- 配達パートナーの稼働意欲を高める:拒否を減らし、通常案件も受けやすくする。
- 市場の需給バランスを正常化:配達時間や報酬額を安定させる。
- 注文者の満足度向上:遅配やキャンセルを減らし、サービス全体の信頼回復。
結局のところ、事の始まりは年末年始で配達報酬が下がったと感じる配達員が、低単価の配達リクエストを拒否する現象が多く自然発生したもので、集団で行ったストライキの類ではありません。
配達員に対する批判の声がSNSで上がっているとはいっても、配達リクエストを受けるのも受けないもの配達員の自由であり、それはウーバー運営に認められている行為になります。
さらに商品ピックアップ前ならば受けたリクエストを自由にキャンセルする「受けキャン」も認められており、配達員へのペナルティはありません。
配達パートナーが注意すべきポイント
謎クエストが発生している状態になると、多くのフードデリバリー配達員がウーバーを優先的に稼働するようになることから鳴りが悪くなる傾向があります。
鳴りが悪い時の対応策はウーバーアプリのマップでシミが付いているエリアに向かうことや、ロング案件を避けて加盟店が多い繁華街で稼働するような対策があります。
謎クエストは全員に発生しない
謎クエストはウーバー配達員全員に発生するクエストではありません。
発生条件は不明であり、抽選といった声や配達員を選んでいるといった声があります。このようなことから差別ではないか?の声が上がり、「差別クエ」「差別クエスト」とも呼ばれています。
深夜帯の単価
2025年2月中旬現在において、深夜帯の単価は2024年末から2025年初頭と比較して上がっている傾向にあり、Uber Japanの報酬水準を下げていない…に合致しているとは考えられない状況になりました。
例えば無茶な単価のロング案件(ダブル40分13キロ800円)のような配達リクエストは激減しています。
遅配を避ける工夫
ピークタイム中は特に渋滞や交通状況を考慮して効率的なルートを選びましょう。長距離案件を受ける際は事前に配達時間を確認し、可能であれば短距離案件を優先的に選ぶとよいでしょう。
クエスト条件を把握する
昼と夜でクエストの段階が異なるため、自分の稼働時間に応じて計画を立てることが重要です。また、通常の日跨ぎクエストと併用できるため、両方の達成を目指して稼働しましょう。
まとめ
謎クエストは、ウーバーイーツ配達市場の問題を解決し、配達パートナーにとっても追加収入のチャンスを提供する重要な施策になっています。
ただし謎クエストがいつまで続くかはウーバー運営の匙加減で変わるほど不明であり、大炎上が収まったら謎クエストは廃止されると考えている配達員が多いでしょう。
コメント